名前:ハラ(ラウハラ)
タコノキ科
タコノキ(パンダナス)属
学名:Pandanus tectorius (=P. odoratissimus)
和名:シマタコノキ、アダン(阿檀)
ハワイ名:Hala【ハラ】
太平洋諸島、ハワイ諸島、奄美諸島原産・常緑低木
生息域:海岸地帯に生息
ハラ(ラウハラ)は、ハワイの人々の生活に深く関わる植物です。
「ラウ」はハワイ語で「葉」を意味し、「ラウハラ」とは「ハラの葉」の意味です。
ハラの葉は、編んでマットや屋根の材料、カヌーの帆などに使われていました。
種は、繊維質が多く、筆やブラシの代わりにしたり、オレンジ色に熟したものをレイにしたりします。
根や花は、薬として用いられていました。
マウイ島・ハナのラウハラの木
マウイ島・ハナのラウハラの木
マウイ島・ハナのラウハラの木
マウイ島・ハナのラウハラの木
マウイ島・カフルイ・Maui Nui 植物園のラウハラの木
ハラの木は主に海辺の近くで見ることができます。タコの足のような根(気根)が特徴です。
ハリのある肉厚な葉にはトゲがあります。長さ1m〜1.5m にもなる細くて尖った葉と、パイナップル
のような果実をもったユニークな形の木です。
マウイ島北部のハナの奥地にあったショートリーフの銀葉のハラ。葉が短く、銀色に光った感じです。
オアフ島ノースショアで見つけたトゲが赤いハラ。写真だと分かりづらいですが、トゲの部分(葉の脇)が鮮やかな赤い色になってます。
上のハラの木の種を植えて2 年目の幼苗です。冬になると葉の色が赤くなってきました。
ハラの木の根(気根)はタコの足のような根が延びていて、タコの木とも呼ばれています。
ハリのある葉は、様々な工芸品にも使われます。パイナップルのような実がついています。
実は繊維質が多く、ブラシや筆にも使われていました。大きなハラの木の下には落ちた種から発芽したハラの赤ちゃんがたくさん出ています。
ハワイでは、枯れて落ちた葉をきれいにして、トゲをとり、なめしてラウハラ編み(ラウハラウィービング)の材料にします。
写真右が、乾いたハラの葉です。
乾いたハラの葉のトゲを取り、なめすなどの下処理をして、Kuka'(クーカ)をつくります。 これを使用してラウハラ製品をつくります。
-ハラの育て方-
育てかた(関東エリア基準):
鉢植えで育てます。ハラの木は、比較的寒さに強いです。
若い苗のうちは、鉢植えで日光が当たる場所に置いてください。太陽を好むのでなるべく南向きの日当たりの良い場所に置いてください。
耐陰性もありますが、成長が遅くなる傾向があります。
暑すぎてしまう場合は、床と鉢の間にスノコや台などを使って空間を作ることで温度の上昇を防げます。活性期の5月〜11月頃までは屋外で、冬場は昼と夜の温度差の少ない明るい室内に置いてください。
お水は、活性期は葉っぱの表裏にもお水がかかるようにたっぷりあげます。完全に鉢内が乾いたらたっぷりあげてください。
寒い時期は、霧吹きなどで与える量を減らし午前中の暖かい時間に与え、夜には表土が乾く量で良いです。
乾燥した土地に自生しているので用土は、プルメリアの土などの水はけの良い配合の土を使ってください。
肥料の与える時期は、活性期の6月〜10月頃に生育に合わせてあげてください。基本的に置き肥を与え、生育に合わせ液肥も与えます。
株が大きくなると、幹から空気根を出し、土を目指して伸びますので鉢内に誘導してください。更に充実してくると、子株が幹元に出てきます。根が十分に生えそろったら本体から優しく外して植え分けることができます。
屋外での育成中は害虫は付きづらいですが、室内で通気性が悪くなるとコナカイガラムシやオンシツコナジラミなどが葉裏に見られます。葉水で予防ができますが、ひどい場合は薬で対応します。
日本では鉢植えで育てます。大きくなってくるとハラの木特有の気根も出てきます。
ユニークな樹形は、観葉植物としても楽しめます。
日本でも種から発芽して育てる事ができます。小さいうちは葉だけですが、だんだんと幹が上がって来て大きくなると気根が出てきます。